Sidemount が昨今はやってきている。
PADIも Open Water Sidemount をSPとして提供してきた。
従来のバックマウント・スタイルとは発想の異なるスタイルで、
当然重量配分やら身のこなしに差異が出てくるしろもので、
使用するBCも変わってくるというもの。
サイドマウントは、従来のバックマウントに置き換わるものではない、
お金もかかるし、オープンウォーターでやる意味を考えよう!
などと、御託並べる一部の某インストラクターのご意見もあるようだが、
それはさておき、興味がある方はそれが金銭的に不利になろうが、
バックマウントの代わりにするかどうかは、自由であると考える。
それは、雪山で、スキーとスノーボードを比較するようなもので、
スキーの方が優れているから、スノーボードをするべきではない、
のような横暴な論理展開になると思うのだが?
もちろん、サイドマウントは、バックマウントと比べて利点もあれば
弱点もある。
そのあたりを弁えたうえで臨むことに何の問題もないと私は思うが….
さて、サイドマウントというと、左右にタンクを2本抱えた形が
メジャーである。
なので、レギュレーターが必ず二本要る…..
なんて考えでお金がかかるなどということをいう人もいるが、
別に、サイドマウントは片側1本での形でも成り立ちうるものだったりします。
いわゆる、「シングル・サイドマウント」とでも言いましょうか….
オーバーヘッド環境、減圧ダイビングをすることがない、
通常のオープンウォーターエリアでのダイビングにおいて、
タンクが2本必要ということはない。
ので、この形も、「有」だと思う。
タンクはヘッド側はバンジー、テール側はリグキット固定の
シングル・エンダ―でクリップする形をとるため、
バックマウントと違って、タンクは体に固定されているというより、
多少不安定に揺れます。
この点がバックマウント・スタイルと大きく違うところ。
サイドマウントの肝は、
「重心」
につきます。
きれいに水平姿勢を取ることが、上手いダイバーの標準テーマではありますが、
バックマウントの場合は、ダイバーが水平姿勢を取ればおのずとタンクも水平
なのですが…..
サイドマウントの場合、ダイバーとタンクは別体でバランスが取れてないと、
知っちゃかめっちゃかになります。
実は、こういうダイバーが現在多い(インストラクターにも…)
ここをうまく解決することが、「かっこいいサイドマウント・ダイバー」たるものです。
シングルであっても、ダブルであっても。
私は、サイドマウント・リブリーザーであっても、と思っています。
(ぼちぼち、完成されてきました。)
重量バランスにおいて、トータルバランスが必要になるんです。
きちんとした、インストラクターに教わらないと、この辺たどり着けないで適当になってしまう
ことが現状ではあるようですね。
じゃあ、なんでそんなに面倒くさいサイドマウントシステムで潜る必要があるんだ?
なんてことでしょうが、バックマウントと違っての利点としては以下。
・ダイブ中タンクを取り外す/付け直すことが容易。
・レギュレーターのリーク、ホースのリークなどのトラブルを自分の目視で確認できる。
・ダブルの場合は、左右のタンクは完全独立なので、片方がNGでももう片方が完全なるバックアップとなる。
などでしょうか….
デメリットとしては、
・エントリー時、つけた形で入るにはタンクはぶらぶらする
・タンクを付けずにエントリーするときは身軽だが、そのあとタンクをフックする手間がかかる。
・ダブルの場合は、二つのタンクを別途運搬する必要がある。
バックマウントなら背中についているのでエントリーは楽ですよね。
サイドマウントだから、身軽で楽!
というご意見は、こういう話を聞いて本当に楽なのかどうかを考えましょう。
くっついていた方が、移動運搬は楽ですから。
以上、一般向けのサイドマウントの御託でした。