私自身もそんなに多くのリブリーザーを試してきたわけではないが、
Inspiration, JJ-CCR, rEvoⅢ, SF2 sidemount と4つのコンセプトの違う
Rebreatherの認定をもらい、時にはいろんな用途でいろんなConfigurationを
試してみたり、ほかにもいろいろなRebreatherを試させてもらったり
見せてもらったりした。
日本でRebreatherを指導していらっしゃる方のほとんどは、
なぜか1機種のみを推奨し、ほかのモデルを卑下するコメントも多いのだが、
それぞれのモデルは開発においていろいろなコンセプトを持って生まれたことが多く、
そこを理解しての発言とは思えない点が多々ある。
それを証拠に、そのコンセプトを無視したConfigurationやそのモデルのメリットさえも
スポイルしてしまうような改造などを施し、元のモデルの影も形もないような
(なんのリブリーザーかわからないような)あられもない形なものにしてしまっている例も見かける。
有名どころにMegalodon リブリーザーのガス流入方向の逆転の話なども一つの例…
酸素注入位置とセンサーの位置が実は離れているわけだが、
これがよくないと流入方向を逆にするという手法は、各方面で有名(?)な話として
流通したりしている。
一見聞くと一理あるが、メーカ側は敢えてそういう設計をしている
コンセプトが実はある。
(メーカーやちゃんとしたインストラクター氏に聞いてみてください。)
この点を理解して、そのうえで替えて使っているのならいいのだが、
むやみやたらに一つの方法を教示して、ほかを全否定して指導する人もいたりして
そして、ほかの理由を考える隙も与えないような圧力をかけてくる、そんな人も
いたりする。(そしてそれを盲目に信じ込むその生徒さん…..)
実際、酸素センサーの位置とソレノイドバルブからの酸素注入位置を離している
リブリーザーはほかにも存在する。
そのメリットを考えて、そういうものとして使うという考えもあり(本来なら
そっちが主流)なのではと….
そこまでやるのなら、もう違うコンセプトのリブリーザーに切り替えてしまった方が
…なんて個人的に思うこともしばしば….
トータルバランスというのもある。
リブリーザーは、意図的な呼吸ガスでのトリム調整にあまり幅はない。
よってユニット自体のバランスは非常に重要。ユニット筐体の強度の問題もある。
それを取り外すことによって、強度が弱まる点があるのも見るべきだろう。
改造するにしてもそこを無視して、とんでもないところにウエイトをつけ、
引っ掛かりの原因を作ったり、コネクションコードが複雑怪奇な長さでぐるぐる
になっているものをみると、痛々しい….まるで一時的な臨時処置にしか見えない….
いえ、安全マージンをたくさん取った、冒険をしない、蚊帳の中のダイビングしか
想定も実行もしない、そういうコンセプトなら、無論、
最低限の基本が動けばどんなリブリーザーでも許容するであろうけれども….
最低限でいいのだろうか?….
モデルに特化した特徴は、そういうシチュエーションでどこまで使えるか
特異な環境で特異な使い方をすることでそれを享受できるわけで、
そこまで踏み込まないのなら…..ってことな気がします。
そう、何もしなければ、何も起きないわけですから。