私の見立てではありますが、現在 Sidemount BC は
数年前からメジャーになっている、
Razor Sidemount System
とサンドイッチ・バックプレートスタイルを今風に洗練させた
Toddy-Style Sidemount System
の二つを使い分けている。
今まで、Armadillo, Original Razor Harness, そして、
現在の形となった Razor Sidemount System となったこの形に一旦たどり着いた。
まだ、Razor Harness が世間で認められていなかった頃…..
ハーネスはほぼベルトで構成されている。体にぴったり貼り付ける形を取る事に長けている。
そして、BCは上記写真のようなガスの流れとなり、左腰から流入したガスは一気に背中中央に移動、排気は逆側の右から排出する事になる。
骨格のない軟体動物のようでかなり身軽であり柔軟性もあるのだが、それが仇となってサイズ調整にはかなり気を使う。ぴったりさせてこそ、その真価が問われるわけで
ルーズにした場合、固定化がなされず、グラグラになる。
サイドマウントは重量あるタンクをバックマウント のように固定化させず、バンジーコードとクリップのみで抑える為、ルーズフィットなRazorの場合、ブレがすごくなり、水中動作でのブレがひどくなりパフォーマンスに大きな影響が出る。
もう一つの弱点は、ガスが多くたまるBCの中央箇所は一番外部にヒットする箇所でもあり、極狭環境で擦る可能性が非常に高く、かつこの生地はさほど強くない為、穴が開く可能性が非常に高い。
そして、ウェイト設置も弱点だ。最小限構成を実現できればいいが、ベルトのみで構成されているが故、重量あるウェイトをつける事でハーネスがよれる可能性もある。
骨のない、軟体動物の由縁である。
そう、骨のない軟体動物を模したスタイル故、体を挟むような小さい穴を通過するときには有利に働くわけなのだが…….そこまでギリギリで通過しなければならないようなシチュエーションはあまりないし、そのレベルになると体格による際も出てくるものだ。そう、ダイエットした方がいいんじゃないのか?なんてね。
元々、Razor を開発したSteave Bogearts 氏は今のRazor System のような完成されたBCではなく、山登りで使われるドロメタリーバッグを浮力体として使っていた。
右下がオリジナルの浮力体のドロメタリーバッグ。
オーラルでの吹き込みしか無い。排気はこの吸入口から出すだけで、口から吸い出すか口を摘んで穴を開けた状態でBCを潰す、などのような簡易なもの。
ハーネスと独立な為、取り外すことも可能、実際Steave Bogearts 氏はハーネスのみでCaveやWreckに侵入したりもしている。
本当の最小構成は、こちらなのだろう。
それにDiving用としてパワーインフレーターと排気バルブをつけたものがこれ。
Razorではないが、Razor ハーネスとの組み合わせでもいけてるのでは?と思う。
実際、まだ今の Razor Sidemount System 2.0 が出る前のこの形を私はSteave Bogeats 本人から手渡しで購入させていただいた。
まだRazor があまりメジャーでない頃、このシステムの有用性を感じたが故、アポをとった。
周りからは、奇異な目でみられ、変なことやってる、って言われまくったわけなのだが…..
そんな風な境遇の中、ずっと一人でこれを使ったスキルを磨き続けて…..
今でもバランスの取れたBCの一つである。
これらの画期的な点は、上半身部分の無駄な浮力体をなくし、
腰回り、つまり重心近くで全て浮力をコントロールするように贅肉を削ぎ落とした結果の最小限機能、という事になる。当然、狭いエリアに侵入するにはこのスタイルを取るか、ダイエットを慣行するか、と言ったところ。
現在のRazor 2.0 はこの形
既に完成の域に達しており、そして次に目をつけたもの、それは……
Toddy-Style Sidemount System.
To be continue…..