DiveSoft社から出たSF2 Sidemount CCR用のDSVにはMAV(Oxygen, Dulientの両方)が追加され、さらに、SF2のメーカーにより新規にDulient MAVが追加されたユニットパーツが追加された。
SF2 Sidemount CCR 標準の場合、MAV(Manual Addition Value, 手動ガス追加バルブ)はOxygen(酸素)のみ(写真左)になる。
DiveSoftのDSV(Dive Surface Value, マウスピース部)には、Oxygen, Dulient(希釈ガス)の両方が付く。(写真中央)
2020版Mid Part (写真右)は、Oxygen, Dulient の両方が配備される。ボタンにはそれぞれ、「O」「D」と刻まれ、かつボタンの土台は「O」側が高く段差ができている事で
判別できるようになっている。
標準は酸素の追加のみ手動可能であり、希釈ガスのループへはADVのみの追加になる。ADVによる追加はDiverのガス排出後の吸気により発動され、オープンループと呼ばれる。極端にPO2が上がってしまった場合のオープンループ行為は、ガスをいったん吸引しなければ成らない可能性もあり、フラッシングが必要な場合、Dulient側のMAVもあった事には越した事はない。
かつてバックマウントとサイドマウントの両リブリーザを装着してバックマウント・リブリーザー側を呼吸、サイドマウント・リブリーザーは未使用のまま潜行するとそれぞれのPO2は上昇(PO2スパイク)するわけだが、呼吸している側は酸素が消費されていくため、いずれ適正値に落ち着くわけだが、呼吸していないリブリーザーはPO2は上がったままになる。この時点で呼吸源をバックマウントからサイドマウントに切り替えるのは危険になる。サイドマウントとバックマウントが逆の場合でも同じ。実は潜行する際、両方のリブリーザーのPO2を同じ値にキープするため、両方とも交互に吸わなければならない。減圧計算も合わなくなるのもある。吸い替を頻繁に行う場合、マウスピースからのリブリーザー水没の危険も上がる。
とま、いろんなケースを考えると、Dulient MAVの存在意義はあるわけだが、リブリーザー一機のみの場合は、必ずしも必要な物ではなく、最小限構成でのぞむメリットもあるので、ここも使い分けで対応する、と言うのでもいい気がします。