rEvo を取り扱うようになった 大手ダイビングメーカ mares が
新型の セミクローズド・リブリーザー(SCR)を発表した。
デザインベースが、 hybird CCR の “rEvo” を踏襲する形で
SCR を新規に作った模様。ユニットにタンク搭載をやめて、外部接続形式にしているようだ。
スペックを確認すると、ループガスは 2種類設定可能、
酸素センサーは2つ
ループガスのオリフィス流入を行う、Active -SCR 機能と
コンスタントPOS によるソレノイド・バルブによるループガス流入を行う、 e-SCR機能の
ハイブリッド セミクローズド リブリーザー (hybrid Semi-Closed Circuit Rebreather) ということになる。
以前、Hollis Explore が世界初の e-SCR としていたが、HORIZON は世界初の
h-SCR
ということになるのか?
ナイトロックスは EAN30以上の酸素濃度に限定して安全化を図っている。
このため、最大水深は40m までの制限も入っている。
テクニカルダイバーとしてはいささか機能不足な気がしないでもない。
願わくば、ハイポキシック・トライミックス のループまで使えるようにして
使用ガスも2 → 5種類ぐらいに増やしてくれれば、40mを超える深度での
減圧ダイビングが可能なような気がするが、接続されているコンピュータが
おそらく、2ガス、低酸素ループガス未対応としているのだろう、ちょっと残念。
だが、低酸素ループガスを使えるようにしてしまうと、正常PO2をキープできない
深度での低酸素ループガスを接続して事故を起こす可能性もあるので、
ガスチェンジ知識などは、OC トライミックス + ループによるPO2 低下を見込んだ監視が必要、なので下手をすると フル・クローズド・リブリーザーより扱いが大変になるという問題が起きる。
テクニカルダイビング範囲で使用できるSCR がなかなかでない(Halcyon RB80もほとんど使われなくなった) のもそういう自由もあったのだろうと推測できる。
が、そういうSCRもあってもいいのでは?と個人的には思ってたりする。
SCRのメリットは、CCRが 希釈ガス , 酸素 の2種類が必要なのに対し、
ループガスのみで行ける、ということで、最小構成の場合、CCRに比べてタンクが1本少なくなる。
バックマウントに関しては背中にインボードとして背負うケースが多いので、
さほどメリットはない気がするが、
サイドマウント・リブリーザーを構成する場合は、この要素が1つ減ることで、
ユニット + ループガスタンク の2つを左右に振り分けて、なんてバランスが取れる。(CCRの場合は、ユニット, 希釈ガス、酸素 の3つになるのでこれを左右に振り分けるのか、内臓にするのか、などでコンフィグによっていろいろなパターンが考えられてしまう。)
そういった意味では、OC サイドマウントに極めて近いストリームを形成できるというメリットがあると思われる。
そういうコンセプトのもとに、ハイクオリティ SCR を作ろうという動きは今のところないわけだが…..
と、海外ではこういった情報が、ダイビング関連のイベントで紹介されることもあり、やっぱり日本のダイビング業界はガラパゴス化が進んじゃってて残念な気がする。