イラスト描いてみたシリーズ サイドマウントリブリーザー編
以前、SF2 Sidemount は描いてみましたが、さらに現在注目度が上がっている、Liberty Sidemount CCR, T-REB を加えてみた。
酸素と希釈ガス(Oxygen, Dulient)の2本をユニットに連結した独立型サイドマウントスタイルリブリーザー。カウンターラングは胸の近くでスチールタンク2本を裏側に搭載。キャニスター後部でラジアルスクラバー(二酸化炭素吸着剤を詰めたキャニスター)としている。Liberty は2×2の酸素センサーにより2組のソレノイドをそれぞれコントロールするという2重構造をとる。マニュアルアディションはブリージングホース側についていて扱いやすい。HUDもついている。外部タンク接続がない分、ユニット携帯取付は容易。ただし、大型ユニットとなり、サイドマウント時はほぼ膝くらいまで伸びる。そして陸上運搬でも重量があるため、片手で持ち上げて運ぶのはちょっと厳しい。キャニスターとタンク、カウンターラングの固定もスチール製の金網で固定し、ホース接続をこの中に封じる形状を持つため、ユニットの組み立てもなかなか大変。
T-REB は、 Liberty Sidemount CCR とSF2 の中間のような感じで、酸素タンクのみユニット搭載とする。ユニットはLiberty に比べて細型、重量も軽く、組み立てはシンプル。元はmCCR からの変遷で現在はeCCRとなっているようだが….カウンターラングはLiberty同様胸の近くにあるため、呼吸抵抗の姿勢による変化はあまり大きくはならないように思える。ただ、Libety 同様、ユニット長は膝近くにまで及ぶため、フロントサイドスタイルへの変形などはちょっと厳しいかもしれない。カウンターラングのOver Pressure Valveはユニット横にあり、ガードもかけられている。Libertyより作りはシンプルに作られているようだ。Toddy – Style を開発した方がこのユニットを合わせて開発しているうわさもある。
そして、以前描いた ワタクシが使っている、SF2 Sidemount CCR
言わずと知れた、SF2 Sidemount CCR.元がSF1 (セミクローズド・リブリーザー)のバックマウントがあのHalcyon RB80に酷似したスタイルを持ち、カウンターラングも同様にユニット底部にある「モノ・カウンターラング」構成をとることによりユニットを非常にコンパクトに仕上げている。組み立ても簡単で接続部が他のサイドマウントリブリーザーに比べて非常に少ない。→リークの可能性も低い。サイドマウント化に向けて、手動ガス注入(マニュアル・ガス・アディション・バルブ)は酸素のみに限定し、デュレントガスのユニットループへの注入は鼻からガスを出し、ADV(オートデュレントバルブ)による注入に頼ることにしている。このことによりかなりのシンプル化を果たすことにより、Kiss Sidekick と並びかなりのユニット小型化、軽量化を果たしているわけだが、その代わり、カウンターラングを肺から離れた位置に設置したことに起因した「姿勢による呼吸抵抗の大きい変化」に気を付けなければならない。ヘッドアップした場合、ガスが一気にマウスピースに上がってくる性質、および、モノ・カウンターラングであるが故、呼吸を止めていると、ソレノイドによる自動酸素注入が行われていたとしても、酸素センサーがそれを認知することができず、ガスを無駄にリークする現象も起きやすくなる。この辺りを把握した対応をきちっと行わないと取り扱いが難しいリブリーザーである。その代わりにユニットの配置を自由に変更できる取り回しの良さは他のリブリーザーには一歩先を行っているため、極狭環境を通過する変形に即座に対応しやすい独特の性能を持つ。この時も姿勢に気を付けて行う技術がないとうまく使えないことはここに述べておく。タンクも全て外部接続であるがゆえに、接続前に呼吸をするのは危険。その配置も含めて慣れておく必要がある、難易度の高いリブリーザーであることは確かだ。
というわけで、サイドマウントリブリーザーの3タイプを敢えて記載してみた。現行で販売使用されているサイドマウントリブリーザーの代表として載せたが、どれもタイプが違うので違うものとしてみるべきであろう。今後もっと新しいタイプが出てくるかもしれないが、Razor System 以外の新しいスタイルも今、検討されている(今、Afghan オーダー中….近日公開)で、コンフィグレーションも含め、今後の展開を見ていく必要もあるだろう。
一部では、サイドマウントリブリーザーの否定派として、「あれは恰好だけだ」とか「ベイルアウトリブリーザーとしての位置づけでしかない」とかではなく、それ単体での戦闘力があると以前から私は見ている分野であるが、しばらくはコンフィグレーション、ユニット構成も含めもうちょっと世界的に洗練されていくべき分野であると思うところである
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