私は所有していないので、とりあえずイラストで失礼….
KISS から出ている、Sidewinder というリブリーザー、型式はmCCR でシンプルな作り。
最近、このリブリーザーが一部のダイバーに広がりつつある。欧州でも類似機材が出てもいる。
元々 Kiss Spirits っていう二つのキャニスターに割った構成があったのを、完全分離し背中の左右脇あたりに設置することで
本来左右非対称のサイドマウントリブリーザーに対し、左右対称に持っていく構成がやりやすくなるという意味で
かなり快適度が増すリブリーザーではある。
ただし、これは純然たるサイドマウント・リブリーザーではない。
キャニスターはバックマウントよりは高低差を減じることはできるが、背中盛り上がる広背筋のあたりに設置、また酸素タンクはこれまた盛り上がる臀部に設置、本来のサイドマウントよりは嵩が出ることになる。
さらにいうと、純粋なサイドマウントのようにタンクやリブリーザーユニットを前に出したり外したりなどのトランスフォーメーションはできない。
背筋上部に設置したキャニスターは潜水中に外すのは困難、また、カウンターラングは腰に巻いており、これがキャニスターとつながっている。
SF2, T-REB, Liberty などの純粋なサイドマウントリブリーザーは、カウンターラングはリブリーザー本体に持っており、潜水中に外すことも移動することも容易い。そういうスキルがあれば…..の話である。極端に狭いエリアで一時的に外して通過、なども対応できるが、Sidewinderではブリージングホースの形状やキャニスター、カウンターラングがバラバラにつながっているため、実用的にトランスフォームができない。否、トランスフォームすることはNGなユニットということになる。
無論、極端に狭いところにいかなければいい、適材適所にユニットを使うものだ。
そもそも極端に狭いところにいかないのであれば、もっというなら背中に固定しているバックマウント・リブリーザーの方が優れている。rEvo のように薄型になっているリブリーザーもある。荒技としては、バックマウントリブリーザーもダイブ中に脱ぐことも不可能ではない。Sidewinderだとどうだろう?バラバラになって難しいのではないか?
トランスフォームしないのであれば、バックマウント・リブリーザーより狭いところには入れる、サイドマウント・リブリーザーよりはバランスに優れ快適、中間的存在になると思う。
重量バランス的には、サイドマウントリブリーザー < Sidewinder < バックマウントリブリーザー ということになる。
サイドマウントリブリーザーは、重量バランス的にはかなり難しく、取り回し要注意、それを犠牲にしても極端に狭いところを攻めるか?というダイバーにそれなりに柔軟にバランス、取り回しの対応が求められるので誰にでも快適に扱えるものでもない。
それをある程度スポイルしても、快適性を求めるのなら、Kiss Sidewinder ってところだろう。